骨は、髪の毛や皮膚と同じように新陳代謝を繰り返しています。
このサイクルが、カルシウム不足や生活習慣の乱れ、運動不足、喫煙、飲酒、さらには加齢や女性の閉経に伴う女性ホルモン低下、病気などのあらゆる因子により乱れることで骨の密度が粗くなり、骨がもろくなってしまう「骨粗しょう症」という骨の病気を引き起こします。
おおしま整形外科では、「太ももの付け根の骨」と「腰の骨」を測定する全身デキサ法と「血液、尿検査」による診断を行います。
また、日本骨粗鬆症学会認定の専門資格を持った「骨粗しょう症マネージャー」も在籍しています。
このような症状はありませんか?
・何もないところでつまづくことがある
・腰や背中が痛い、だるい
・背中が曲がってきた
・前よりも背が縮んだ
・胃もたれや胸やけがする
骨粗しょう症の検査
当クリニックでは「太ももの付け根の骨」と「腰の骨」を測定します。
おおしま整形外科では、太ももの付け根の骨と腰の骨を測定する全身DXA(デキサ)法による診断と「血液、尿検査」を行います。
患者さんには検査着に着替えていただき、およそ10分程度じっと寝ているだけの簡単な検査です。
なぜ「太ももの付け根の骨」と「腰の骨」の測定が有効なのでしょうか?
従来のレントゲンで手の骨を測る方法や、超音波でかかとの骨を測定する方法よりも精度が高く、より正確な診断が可能です。
骨粗しょう症により骨折しやすい部位
骨粗しょう症で骨がもろくなると、転んで手や肘をついただけで手首を骨折したり、くしゃみをなどのわずかな衝撃で骨折してしまうこともあります。
また、背骨や腰骨が体の重みで押し潰れてしまう「圧迫骨折」を起こすと背中や腰が曲がる原因にもなります。
骨粗しょう症の治療
症状、検査結果に応じて、運動療法、薬物療法、食事療法を基本として進めていきます。治療が始まってからも、効果が得られているか、治療法が合っているかを適宜調べながらすすめてまいります。骨粗しょう症の程度や治療法などにもよりますが、治療は即効性があるものではなく、ある程度の期間が必要です。
薬物療法
最近では、骨粗しょう症の治療に使われる薬や注射も増えてきています。骨が分解されるのを抑える薬、骨が作られるのを促進する薬、栄養素を補う薬、ホルモン製剤などを用いて、患者さまの症状など一人一人に合わせた治療をすすめていきます。骨粗しょう症の薬物療法は長い期間をかけて行っていきますので、すぐに効果が表れないからといって自己判断で服薬をやめずに、根気よく続けていきましょう。薬が飲みにくい場合などは、医師や薬剤師にご相談ください。
運動療法
骨を強くするために、ウォーキング、ジョギング、エアロビクスなどの有酸素運動をすることは効果的です。高齢の方や骨が弱い方は、無理な運動をすると返って腰などを痛めることがあるので、簡単なストレッチや適度な筋力トレーニングと取り入れると良いでしょう。また、日頃から買い物などで歩いたり、家事で体を動かすことを心がけるだけでも効果があります。また、片足立ち体操は、骨と筋肉を強くしバランス感覚を養うことができます。
食事療法
骨を作るのに役立つ栄養素をバランスよく同時に摂取することで、カルシウム吸収率が良くなって、骨が強くなります。また、インスタント食品や過度の飲酒、お菓子などは控えるようにしましょう。
・カルシウム(牛乳、ヨーグルト、小松菜、干しエビ、ひじきなど)
・ビタミンD(いわしの丸干し、鮭、さんま、干ししいたけ、きくらげなど)
・ビタミンK(納豆、緑茶、のり、パセリ、しそなど)
・たんぱく質(肉類、魚類、大豆、卵など)
骨粗しょう症の予防
日々の生活においてカルシウムを積極的に摂取したり定期的に運動し、骨量の維持に努めることが重要ですが、加齢による中高年の骨粗しょう症は早期発見による早期治療の開始がなによりも重要です。
骨粗しょう症が引き起こす悪循環
骨粗しょう症により1度骨折してしまうと、全身のバランスが崩れることで負荷がかかり、他の部分を骨折したり同じ部分を何度も骨折したりする負の連鎖が起こることも多く、一番最初の骨折を防ぐことも重要です。
また、骨粗しょう症による腰などの痛みがあると、日常的な動作が低下し、骨が弱くなり骨折してしまうという悪循環をも引き起こします。