骨粗鬆症の原因・症状・骨密度検査・最新の治療方法までわかりやすく解説
「最近、身長が低くなった気がする」「以前より背中が丸くなってきた」「知り合いが転倒して骨折した」
このような経験から、ご自身の骨の健康が気になったことはありませんか?
骨粗鬆症(こつそしょうしょう)は、骨が弱くなり、わずかな衝撃でも骨折しやすくなる病気です。
特に50代以降の女性に多くみられますが、男性にも起こります。
骨粗鬆症は初期症状がほとんどないため、知らないうちに進行していることも珍しくありません。
今回は、骨粗鬆症の原因から検査、治療方法、日常生活での予防まで、整形外科の視点からわかりやすく解説します。
目次
1.骨粗鬆症とは?原因とメカニズム
骨は一度作られたら終わりではありません。
古い骨を壊す「骨吸収」と、新しい骨を作る「骨形成」を繰り返し、常に生まれ変わっています。
加齢や女性ホルモンの減少などによって、このバランスが崩れると、骨の量や質が低下して骨折しやすくなります。
主な原因には、加齢、閉経、カルシウム・ビタミンD不足、運動不足、喫煙、過度の飲酒などがあります。
特に女性は閉経後、女性ホルモン(エストロゲン)の減少によって骨密度が低下しやすくなります。
2.骨粗鬆症のセルフチェック
次の項目に当てはまるものはありませんか?
複数当てはまる場合は、骨密度検査を検討しましょう。
ただし、チェック項目に当てはまらなくても骨粗鬆症の可能性はあります。
3.骨粗鬆症を放置するとどうなる?
骨粗鬆症の怖いところは、骨折するまで気づきにくいことです。
特に注意したいのは、背骨、手首、太ももの付け根の骨折です。
背骨は、転倒しなくても骨折する場合があり、腰背部痛や身長低下の原因になります。
また、太ももの付け根を骨折すると、手術や入院が必要になり、歩行能力が低下することもあります。
一度骨折すると、次の骨折を起こす危険性も高まります。
早期に発見し、治療を開始することが、将来の骨折予防につながります。
4.当院で行う骨密度検査と診断
DXA法による骨密度検査
当院では、骨粗鬆症の診断に重要なDXA(デキサ)法による骨密度検査を行っています。
DXA法は、少量のX線を使用して骨密度を測定する検査です。
主に腰椎と大腿骨近位部(太ももの付け根)を測定し、骨の状態を詳しく評価します。
YAM値とは?
YAM値は、若い成人の平均骨密度を100%としたときの割合です。
一般的に、脆弱性骨折がない場合、YAM値70%以下が骨粗鬆症の診断基準の一つとなります。
ただし、骨折歴などによって診断基準は異なります。
必要に応じてレントゲン検査や血液検査も組み合わせ、総合的に診断します。
5.骨粗鬆症の治療方法
骨粗鬆症治療の最大の目的は、骨折を予防し、健康で自立した生活を長く続けることです。
① 内服薬による治療
骨が壊れるのを抑える薬や、骨代謝を調整する薬などを使用します。
代表的な薬には、ビスホスホネート製剤や活性型ビタミンD製剤があります。
② 注射による治療
骨折リスクが高い方には、注射薬が選択されることもあります。
代表的な薬には、抗RANKL抗体薬、ロモソズマブなどがあります。
薬剤によって作用や投与間隔が異なるため、骨密度や骨折歴、持病などに応じて治療を選択します。
③ 運動療法・リハビリテーション
筋力やバランス能力を維持することも重要です。
転倒予防を目的として、歩行練習や筋力トレーニングなどを行います。
6.日常生活でできる予防
骨粗鬆症の予防には、日々の生活習慣も大切です。
骨折や強い痛みがある場合は、自己判断で運動やストレッチを行わず、医師に相談してください。
7.教えて先生!よくあるQ&A
Q1. 痛みがなくても骨密度検査は必要ですか?
特に閉経後の女性や、過去に骨折した経験がある方には検査をおすすめします。
Q2. 骨粗鬆症は治療すれば治りますか?
ただし、年齢や骨折歴によって治療目標は異なります。継続的な評価が大切です。
Q3. 骨密度が改善したら薬をやめてもよいですか?
薬によっては中止後に骨折リスクが高まるものがあります。休薬や治療変更は医師と相談しましょう。
8.まとめ・受診のすすめ
骨粗鬆症は、早期発見と適切な治療によって骨折のリスクを減らすことができる病気です。
骨折してからではなく、骨折する前にご自身の骨の状態を知ることが大切です。
おおしま整形外科では、DXA法による骨密度検査を行い、患者さん一人ひとりの骨の状態や生活環境に合わせた骨粗鬆症治療をご提案しています。
「最近、身長が低くなった」「骨密度を一度調べてみたい」という方も、お気軽にご相談ください。
これからも自分の足で元気に歩き続けるために、今から骨の健康を守っていきましょう。
