「最近、階段を下りるときに膝がチクッと痛む」「布団から立ち上がるとき、膝がこわばる気がする」
50代を過ぎた頃から、このような膝の違和感を覚える方は少なくありません。「年齢のせいだから仕方がない」「まだ歩けるから病院に行くほどではない」と放置していませんか?
実は、「階段(特に下り)のときの痛み」は、膝の軟骨がすり減り始める「変形性膝関節症(へんけいせいしつかんせつしょう)」の代表的な初期サインです。
この記事では、整形外科医の視点から、なぜ階段で膝が痛むのかという理由(メカニズム)から、初期段階で病院を受診すべき理由、当院で行っている実際の治療の流れまで、科学的根拠に基づいて分かりやすく解説します。
目次
人間の膝関節には、骨の表面を覆うクッションの役割を果たしている「関節軟骨(かんせつなんこつ)」や「半月板(はんげつばん)」があります。しかし、加齢や筋力の低下、過去の怪我などが原因で、このクッションが少しずつ摩耗していきます。これが「変形性膝関節症」の始まりです。
特に階段の動作では、膝に以下のような莫大な負荷がかかっています。

【院長のワンポイント解説】なぜ「下り」の方が痛いのか? 階段を下りるときは、上るとき以上に、体重を片脚の膝だけで「受け止める(ブレーキをかける)」必要があります。そのため、軟骨がすり減り始めた初期段階では、**「上りよりも下りの方が圧倒的に痛い」**という特徴的な症状が出やすいのです。
変形性膝関節症は、何年もかけてゆっくりと進行する病気です。以下の症状に心当たりはありませんか?
[これらはすべて、膝からの初期のSOSサインです。「痛みが引く時期もあるから大丈夫」と油断しがちですが、膝の内部では少しずつ変形が進んでいる可能性があります。
「病院に行ったらすぐに手術を勧められるのでは…」と不安に思う必要はありません。当院では、患者様一人ひとりのライフスタイルや痛みの進行度(ステージ)に合わせ、エビデンス(科学的根拠)に基づいたオーダーメイドの治療を提案しています。
① 的確な「診断」からスタート
まずは「いつから」「どんなときに」痛むのかを詳しく伺い、医師が実際に膝に触れて、腫れや水が溜まっていないかを確認します。その後、レントゲンを撮影し、骨と骨の隙間(軟骨の厚み)がどのくらい残っているかを正確に診断します。
② 手術をしない「保存療法」
初期〜中期の段階であれば、手術を回避し、「自分の膝」を温存しながら痛みをコントロールする選択肢が豊富にあります。

クリニックでの治療と同じくらい大切なのが、ご自宅での生活習慣の工夫です。膝への負担を減らすために、以下のポイントを意識してみましょう。

患者様から特によくいただく質問に、専門医がお答えします。
Q1. 市販のコラーゲンやグルコサミンのサプリメントは効果がありますか?
Q2. 膝が痛いときは、ウォーキングなどの運動は控えた方がいいですか?
Q3. ヒアルロン酸の注射は、一度打つとずっと打ち続けないといけませんか?
膝の痛みは、単に「足が痛い」というだけでなく、「買い物に行くのが億劫になる」「旅行を諦めてしまう」といった、あなたの活動的な人生(健康寿命)を制限してしまう原因になり得ます。
一度すり減ってしまった関節軟骨は、残念ながら自然に元の形に再生することはありません。だからこそ、「これくらいの痛みで病院に行っていいのかな?」と遠慮せず、早期に対策を立てることが大切です。
レントゲン検査で現在の膝の状態を正しく知り、適切なリハビリや治療を行えば、また不安なく階段を上り下りできるようになります。あなたが大好きな趣味や、ご家族との大切な時間をこれからも笑顔で過ごせるよう、私たちは全力でサポートします。
「朝倉市周辺で膝の痛みにお悩みの方は、甘木鉄道線・西鉄線「甘木駅」より北へ車5分、西鉄バス甘木川バス停より徒歩2分の当院へお気軽にご相談ください」